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各地にある「平家落人の里」の秘密

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1月8日にスタートした新大河ドラマ『平清盛』。『龍馬伝』や『江~姫たちの戦国~』と同様に、今年は全国各地の『平清盛』ゆかりの地が盛り上がることが予測されます。

そこで気になるのが、全国に点在する平家ゆかりの地。というのも、山奥の温泉地なんかに出かけると、ちょくちょく『平家落人の里』なんて看板を見かけるんですよね。少し調べただけでも、栃木県の湯西川温泉や徳島県の祖谷渓をはじめ、『平家落人の里』は全国に数多く点在する様子。

いったい日本には、何カ所の『平家落人の里』があるんでしょう?

「2005年刊行の『平家伝承地総覧』に記載されている平家ゆかりの伝承が残る場所は、およそ340カ所。国内すべての伝承地が記載されているわけではありませんから、実際にはそれ以上の平家ゆかりの地があると思われます」とは、「全国平家会」の事務総局が置かれる赤間神宮(山口県・下関市)の水野権宮司。

同氏によると、北は青森県の津軽半島や三戸から、南は奄美大島や沖縄県まで、北海道を除く全国各地に、様々な伝承が記録されているのだとか。

それにしても、源氏による平家の残党狩りが熾烈を極めるなか、なぜ平家の落人たちは、これほど広範囲に拡散して生きのびることができたのでしょうか。

「1185年に壇ノ浦の戦いで敗れるまで、平家は、全国的に大きな勢力を誇っていました。西日本を中心に絶大な権力を握っていた『平清盛』一門のほかにも、関東地方など各地に平家ゆかりの人がいたため、それぞれが落ち延びる先も広範囲に及んだのでしょう。また、平家方の武将や武士のほか、その妻子や親戚、部下などまで追われたことも、多数の落人を生んだ理由のひとつです」

なるほど。「西の平氏、東の源氏」というイメージがあるけど、平家ゆかりの人々はもともと全国に広く分布していたということか。さらにその一族郎党まで含めると、「平家の落人」は、かなりの数に上っていたんですね。

ちなみに現在、「全国平家会」には、平家の子孫や平家ゆかりの人々を中心に、約200もの個人・団体が加盟。宮崎県椎葉村の『椎葉平家まつり』や、栃木県日光市の『湯西川温泉平家大祭』など、各地で行われる『平家まつり』をサポートするほか、清盛の孫にあたる安徳天皇の遺徳を偲ぶ祭事として赤間神宮で行われる『先帝祭』などを通じて、会員同士の交流も行われているそう。

新大河ドラマで注目の『平清盛』。今年は旅先選びに迷ったら、『平家落人の里』を訪ね歩いてみるのも面白いかもしれませんね。
(吉原 徹/サグレス)
(R25編集部)

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※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
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