14日に「第一回将棋電王戦」(日本将棋連盟、ドワンゴ、中央公論新社主催)が行われ、米長邦雄・永世棋聖がコンピュータ将棋「ボンクラーズ」と対決。初めて公の場でコンピューターソフトに負けたプロ男性棋士になった。
米長氏は、現在68歳。タイトル獲得数19期は歴代5位、昭和59年度に四冠を達成している。49歳11カ月での名人位獲得は最年長記録。2003年に現役引退したあと、日本将棋連盟理事を経て、会長となり、今に至っている。
一方、ボンクラーズは、名前こそ少しふざけた感じがするが、会社員の伊藤英紀氏が開発した将棋対局ソフト。コンピュータ将棋協会主催の『第21回世界コンピュータ将棋選手権』で優勝した、現在最強の将棋ソフトである。
対局の模様はニコニコ動画で生放送され、有料会員の約34万人が観戦。無料会員を合わせると100万人以上にのぼり、対局終了後の記者会見ではさらに視聴者は増え、105万人にも達した。
米長氏は対局翌日の自身のツイッターで、「負けました」とつぶやき、公式ホームページでは番組終了後に視聴者に答えてもらったアンケート結果を報告。「とても良かった」「まあ良かった」と答えた人が98.9%だったことに触れ、感謝の意を述べた。
また、初手の「△6二玉」という指し手については、「(ニコニコ動画の視聴者は)理解を示した人が圧倒的で、翌日の新聞の紙面とは大きく違います」と書いた。これは、大手新聞各社がこの初手を「奇策」と書いたことに対するもの。記者会見でも氏はこの手を「最善手」と言い、奇策と書かないでほしいと述べている。
また、序盤は完璧に指しながらも敗北したことを、世界的名所を引き合いに出して、こう話した。
「万里の長城を築きながら、そこから穴が開いて攻めこまれたという結果になりました。
それは私が弱いからであります」
ツイッターでは、この会見の内容に対して、こんな感想がツイートされている。
「6ニ玉はいい手ですからね」
「やっぱこの人かっけえよ」
「米長会長のウィットにとんだ会見が非常におもしろい。」
また、2ちゃんねるでは、
「ちょっと言い訳がましいな」
「もう現役からは退いているからべつに穴が開いたわけではない」
というコメントもあるものの、大半は、
「聡明なじーちゃんだなー これは勝者や見物人の態度が試されるね」
「頂点に立つ人ってのはこんなにすげーのか」
「これだけ有名な人が『弱いから負けるんです』って言えるの凄いな・・・」
と、氏の姿勢を「潔い」と評価していた。
なお、プロ棋士とコンピュータが戦う「電王戦」は、来年も開催される予定である。
(R25編集部)
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※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、web R25では図・表・写真付きのコラムを掲載しております
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また、初手の「△6二玉」という指し手については、「(ニコニコ動画の視聴者は)理解を示した人が圧倒的で、翌日の新聞の紙面とは大きく違います」と書いた。これは、大手新聞各社がこの初手を「奇策」と書いたことに対するもの。記者会見でも氏はこの手を「最善手」と言い、奇策と書かないでほしいと述べている。
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なお、プロ棋士とコンピュータが戦う「電王戦」は、来年も開催される予定である。
(R25編集部)
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