今年になって厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所が発表した「少子化により人口減少が加速し、2060年までに人口が約4000万人減る」という調査結果に続き、「単身で暮らす20~64歳の女性の3人に1人が『貧困状態』にある」という、独女たちにとって考えるだけで身震いするほど恐ろしいニュースが飛び込んできた(詳しくは『独女でいると貧困に!』をどうぞ)。
このニュースに怯えつつ集まってもらったアラフォー独女たちのなかのひとりが「もうさぁ、少子化対策も貧困状態から脱するためにも事実婚でいいよね」と発言したところ、皆が皆、賛同したのである。
では、その事実婚とはいったい如何なるものなのか。知る限りでは、婚姻届を出さずに事実上夫婦として共同生活する関係……ん? それって同棲? 内縁? なんだかとっても曖昧な気がしてならない。
事実婚歴3年のユカさん(38歳/会社員)が事実婚を選んだ理由は、バツイチ同士だったからだという。「お互い一度失敗しているので、よく考えてから籍を入れるつもりでした。そうこうしているうちに3年経ち、子どももいないのでわざわざ籍を入れなくてもいいかなと。何度も姓が変るのもいろいろ面倒ですしね」というユカさん。
「私が思う同棲と事実婚の違いって意識の問題でもあると思うんですよ。彼じゃなく夫って思っていますし、夫も私のことを妻と思っています。住民票も『夫(未届)』、『妻(未届)』になっているんですよ。強いて言えば、子どもができた時にどちらの姓を名乗らせるのか、それとも籍を入れるのかが課題です。あとは、細かい事を言えばいろいろ不安はありますが、それは法律婚をしていても同じだと思います」(ユカさん)
フランスのように事実婚などのカップルに対し、税控除や社会保障などについて、結婚制度に近い権利を付与するPACS(連帯市民協約)法のような制度が日本にはまだない。まだ、、、というか、同じような制度が制定されるかどうかも不明だ。今やフランスでは、婚外子比率が50%を超えたというのに、日本ではやれ少子化だ、やれ生涯未婚率の上昇だの問題視されるばかりで何の解決策もない。ましてや、生涯未婚で過ごす女性が5人に1人になると見込まれ、貧困女子呼ばわりである。とにかく、もっといろんな選択肢がほしいのだ。
事実婚歴20年の大ベテラン、行政書士の武石文子さんが事実婚を選択した理由は、戸籍制度に疑問を持っていて、二人とも結婚改姓をしたくなかったからだという。
「20年もやっていると、事実婚であることを意識することは滅多にありません。これが日常です。事実婚のメリットは、どちらか一方にのみ改姓を強いることがない点。嫁扱い、婿扱いされにくいこと。デメリットは、相続権が無いので遺言書を夫婦二人とも作ることは必須。相続財産が、相続税控除額を超えると相続税の割り増しがある点です」(武石さん)
そういえば、昨年35歳年下の女性との結婚した俳優の寺田農が10年間事実婚状態だった女性に婚約不履行で訴えられている。女性とは前妻との婚姻中から交際が始まり、夫婦同然の関係だったにもかかわらず、ある日突然違う女性と結婚していたからである。「週刊女性」によると、寺田農が彼女に対し最後に言った言葉が「君は僕を養えないだろう」だったそうだ。
事実婚に興味があるというサオリさん(35歳/派遣)は言う。「今の彼と籍を入れずパートナーとして共に生きていく人生もアリかなと思っています。でも、私は派遣なので、いつ派遣切りにあうか分からない。同時に彼とうまくいかなくなって一人になってしまう可能性だってありますよね」
事実婚は相手によって関係性が曖昧なものになる可能性も十分考えられる。これからの時代、法律婚だけにとらわれることもないと思うが、事実婚を選択するなら弁護士や行政書士を交えて事前にきちんと契約した方がいいかもしれない。(オフィスエムツー/堂ナツコ)
取材協力:武石文子総合事務所
独女通信 03月08日16時05分
「貧困女子とかマジ勘弁! 事実婚という選択」記事詳細はコチラ
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では、その事実婚とはいったい如何なるものなのか。知る限りでは、婚姻届を出さずに事実上夫婦として共同生活する関係……ん? それって同棲? 内縁? なんだかとっても曖昧な気がしてならない。
事実婚歴3年のユカさん(38歳/会社員)が事実婚を選んだ理由は、バツイチ同士だったからだという。「お互い一度失敗しているので、よく考えてから籍を入れるつもりでした。そうこうしているうちに3年経ち、子どももいないのでわざわざ籍を入れなくてもいいかなと。何度も姓が変るのもいろいろ面倒ですしね」というユカさん。
「私が思う同棲と事実婚の違いって意識の問題でもあると思うんですよ。彼じゃなく夫って思っていますし、夫も私のことを妻と思っています。住民票も『夫(未届)』、『妻(未届)』になっているんですよ。強いて言えば、子どもができた時にどちらの姓を名乗らせるのか、それとも籍を入れるのかが課題です。あとは、細かい事を言えばいろいろ不安はありますが、それは法律婚をしていても同じだと思います」(ユカさん)
フランスのように事実婚などのカップルに対し、税控除や社会保障などについて、結婚制度に近い権利を付与するPACS(連帯市民協約)法のような制度が日本にはまだない。まだ、、、というか、同じような制度が制定されるかどうかも不明だ。今やフランスでは、婚外子比率が50%を超えたというのに、日本ではやれ少子化だ、やれ生涯未婚率の上昇だの問題視されるばかりで何の解決策もない。ましてや、生涯未婚で過ごす女性が5人に1人になると見込まれ、貧困女子呼ばわりである。とにかく、もっといろんな選択肢がほしいのだ。
事実婚歴20年の大ベテラン、行政書士の武石文子さんが事実婚を選択した理由は、戸籍制度に疑問を持っていて、二人とも結婚改姓をしたくなかったからだという。
「20年もやっていると、事実婚であることを意識することは滅多にありません。これが日常です。事実婚のメリットは、どちらか一方にのみ改姓を強いることがない点。嫁扱い、婿扱いされにくいこと。デメリットは、相続権が無いので遺言書を夫婦二人とも作ることは必須。相続財産が、相続税控除額を超えると相続税の割り増しがある点です」(武石さん)
そういえば、昨年35歳年下の女性との結婚した俳優の寺田農が10年間事実婚状態だった女性に婚約不履行で訴えられている。女性とは前妻との婚姻中から交際が始まり、夫婦同然の関係だったにもかかわらず、ある日突然違う女性と結婚していたからである。「週刊女性」によると、寺田農が彼女に対し最後に言った言葉が「君は僕を養えないだろう」だったそうだ。
事実婚に興味があるというサオリさん(35歳/派遣)は言う。「今の彼と籍を入れずパートナーとして共に生きていく人生もアリかなと思っています。でも、私は派遣なので、いつ派遣切りにあうか分からない。同時に彼とうまくいかなくなって一人になってしまう可能性だってありますよね」
事実婚は相手によって関係性が曖昧なものになる可能性も十分考えられる。これからの時代、法律婚だけにとらわれることもないと思うが、事実婚を選択するなら弁護士や行政書士を交えて事前にきちんと契約した方がいいかもしれない。(オフィスエムツー/堂ナツコ)
取材協力:武石文子総合事務所
独女通信 03月08日16時05分
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