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50歳間近のトム・クルーズがジャッキー・チェン化した「M:i:4」

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これはマジ最高・最高・最高! 筆者が本作から受けた興奮を端的に表すなら、「もうすぐ50歳のトム・クルーズが、まるで全盛期のジャッキー・チェンみたい!」という一言に尽きる。

【関連写真】冬の2大映画を徹底比較!「リアル・スティール」「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」

要するに、すでに予告編などでみなさん何度も目にしているであろう、世界一の高さを誇るドバイの超・超・超高層ビル“ブルジュ・ハリファ”にトムがぶら下がってるシーンを、ちゃんと映画館で、本編の流れの中で見てよ!ってことだ。

本気でハラハラする! ドキドキする! ワクワクする!

まさしく筆者は、いたいけな少年期に「プロジェクトA」(84年)や「ポリス・ストーリー/香港国際警察」(85年)を見た時のアドレナリンがよみがえった。

最も脂がノッていた30歳頃のジャッキーを超えんばかりの全力アクションを、なぜか今になって、むしろ脂が抜けてきている完全におっさんのトムがガチでやってのけるとは……。「チャレンジに年齢は関係ないぜ!」という熱い人生のメッセージまで、勝手にキャッチしてしまったほどだ。

さらに本作のトムは、ユーモアの質もジャッキー的。特に“すごいアクションをこなしたあとのシラッとした感じ”の呼吸がそっくりなのだ。

そうすると、トムのチームでお笑いサポート担当のサイモン・ペッグは、サモ・ハン・キンポーやユン・ピョウ的な立ち位置か?(彼はアクションはしないけども)。

さて、ここまでひたすら「トム=ジャッキー説」で押しまくってきた本稿だが、もうひとつ特筆すべき点がある。監督の選出がニクい。 これまでも「ミッション:インポッシブル」シリーズは、ブライアン・デ・パルマ(1作目)、ジョン・ウー(2作目)、J・J・エイブラムス(3作目)と興味深い人選を重ねているのだが、今回抜擢されたのは、なんとブラッド・バードだ。感動のロボアニメ「アイアン・ジャイアント」で長編デビューし、ピクサーで「Mr.インクレディブル」と「レミーのおいしいレストラン」を撮った人。つまりアニメーションの監督なのである!

この選択に関しても「さすがトム」と言うしかない。彼はプロデューサーとして、本作の最良の見せ方を完全把握していたわけだ。

つまり肉弾アクションは、ブルーバックやCGを極力使わず、自分がド根性を出すことによって映画に“気迫”を注入する。その一方、VFXを駆使するアクションでは、実写の常識にとらわれない自由な運動性のセンスを持ったアニメ監督に腕を発揮してもらう。

ゆえに本作は、アナログとデジタルが理想的に融合している。最近のハリウッドアクションにありがちな「やりすぎて、逆に麻痺」感がなく、バランスが非常にいいのだ。

唯一のツッコミどころは、そもそもの「スパイ大作戦」っぽさを出すべく、冷戦時代の世界構図をある種ゲーム的に設定した物語がわりと幼稚ってことだろうか。核戦争肯定論者という狂った学者を投入し、むりやり「米国とロシアの対立らしきもの」と「キューバ危機の再来らしきもの」をでっち上げているのだが……。しかしまあ、エンタメとしてわかりやすいから、これもアリではないか!

とにかく、本作こそ万人が楽しめる、真の意味でのファミリー映画であり、サービス満点のプロの仕事。この正月の“神映画”だと断言します! (文:森直人)


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