海外生活って、言葉の問題だけでも大変なのに、その場所で働くとなったらもっとしんどいのでは……。ちょっと待って! なかにはそうした生活を乗り越えて、天職をつかんだ人たちもたくさんいるのでは。
カナダでのワーホリを経て、現在は現地企業で働く傍ら、着物ビジネスを展開中の櫻井茜さん。彼女は、カナダのモントリオールにあるマネジメント会社で翻訳・通訳・英文事務の仕事に就いている。海外で働くことが、大学生時代からの夢だったそうだ。
大きな分岐点となった大学受験の失敗
「もともとは音楽の道へ進みたかった」という櫻井さん。音楽科のある大学への進学を希望したが、受験に失敗。結局「興味が合った程度」の英文科へ進むことになった。彼女の英語人生は、ここから始まった。
「大学1年生の時に初めて海外(米国)に1カ月留学して、興味程度であっても自分はわりと英語ができると思っていたんです。でも、書くことはできても、どうしても話をする時に言葉が思うように出てこなかったんです。人生において2度目の挫折を味わったというか、本当に悔しい気持ちでいっぱいでした。仲良くしてくれた友達へお礼すら、まともに言えなかったんです。結局お手紙を書いてお礼を伝えたのですが、それじゃダメだ! と思って、帰国してすぐ英会話学校に通い始めました」
このころから次第に、英語を使って人とコミュニケーションを取ることに魅力を感じ始めていったという。
「日本で2~3年働いてお金をためたら、海外に出よう! と、学生時代に決めました」
新卒で入社した会社では、総務や秘書、企画などを担当し、4年半後に退職。その間、休暇を利用して旅行へ行き、ワーキングホリデー(=以下ワーホリ)に行く国の情報収集をしていたそうだ。
カナダでのワーホリ生活、そして就労ビザの取得へ
2008年、カナダのモントリオールで、櫻井さんのワーキングホリデー生活は幕を開けた。季節限定の旅行関係の仕事をしたり、語学学校に通ったりと充実した日々を送っていた。そして、ビザの期限が間近に迫っていたころ、現地企業の求人に応募したそうだ。
「取りあえず、あなたがどれくらい仕事ができるのか見せてくれ」という現地のスタイルに、彼女はがむしゃらに立ち向かった。そして努力の末、正式に"現地企業から採用"され就労ビザを取得、今に至るのだ。
日本での社会経験は大きな強み
皆ではないにしろ、現地の人にはいいかげんな人が多かったという。
「例えば、17時終業なのに、30~45分くらい前にはもう職場にいないなんてことも! それから"調べて折り返しします"と言われた場合、返事が数日後なんて当たり前のこと。日本では折り返しって数分後であったり、案件によって時間がかかったとしても1時間以内の返事って普通だと思うんですよね。
だから最初は『ありえない!』とイライラすることばかりでした(笑)。基本的に、日本では社会人1年目に、研修などで基本をたたきこまれますよね。そこで投げやりにならず土台を作った人であれば、海外で働く人に負けない、仕事をする上での基本的なスキルを身に着けることができると思うんです。だから海外で働く際にも重宝されると思います」
新たな目標は「永住権取得」と「ビジネス」
カナダに渡ってからは山あり谷あり、涙ありの毎日だったという櫻井さん。現在はフルタイムで仕事を続け、移民の申請もしながら、さらにはビジネスも計画中だ。
「永住権取得も、数年カナダに滞在して、やりたいと思ったことの1つなので、まだ今も目標をクリアするために奮闘しています。それから、サイドビジネスとして着物レンタルを始めたんです。将来的には、自分でビジネスを立ち上げたいなと思っています」
「挑戦」という言葉を胸に、やりたいことを紙に書いて目標をきちんと明確にし、1つずつクリアしていくこと。それが櫻井さん流の「夢をかなえる」秘訣だそうだ。 (OFFICE-SANGA 平岡舞子)
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大きな分岐点となった大学受験の失敗
「もともとは音楽の道へ進みたかった」という櫻井さん。音楽科のある大学への進学を希望したが、受験に失敗。結局「興味が合った程度」の英文科へ進むことになった。彼女の英語人生は、ここから始まった。
「大学1年生の時に初めて海外(米国)に1カ月留学して、興味程度であっても自分はわりと英語ができると思っていたんです。でも、書くことはできても、どうしても話をする時に言葉が思うように出てこなかったんです。人生において2度目の挫折を味わったというか、本当に悔しい気持ちでいっぱいでした。仲良くしてくれた友達へお礼すら、まともに言えなかったんです。結局お手紙を書いてお礼を伝えたのですが、それじゃダメだ! と思って、帰国してすぐ英会話学校に通い始めました」
このころから次第に、英語を使って人とコミュニケーションを取ることに魅力を感じ始めていったという。
「日本で2~3年働いてお金をためたら、海外に出よう! と、学生時代に決めました」
新卒で入社した会社では、総務や秘書、企画などを担当し、4年半後に退職。その間、休暇を利用して旅行へ行き、ワーキングホリデー(=以下ワーホリ)に行く国の情報収集をしていたそうだ。
カナダでのワーホリ生活、そして就労ビザの取得へ
2008年、カナダのモントリオールで、櫻井さんのワーキングホリデー生活は幕を開けた。季節限定の旅行関係の仕事をしたり、語学学校に通ったりと充実した日々を送っていた。そして、ビザの期限が間近に迫っていたころ、現地企業の求人に応募したそうだ。
「取りあえず、あなたがどれくらい仕事ができるのか見せてくれ」という現地のスタイルに、彼女はがむしゃらに立ち向かった。そして努力の末、正式に"現地企業から採用"され就労ビザを取得、今に至るのだ。

日本での社会経験は大きな強み
皆ではないにしろ、現地の人にはいいかげんな人が多かったという。
「例えば、17時終業なのに、30~45分くらい前にはもう職場にいないなんてことも! それから"調べて折り返しします"と言われた場合、返事が数日後なんて当たり前のこと。日本では折り返しって数分後であったり、案件によって時間がかかったとしても1時間以内の返事って普通だと思うんですよね。
だから最初は『ありえない!』とイライラすることばかりでした(笑)。基本的に、日本では社会人1年目に、研修などで基本をたたきこまれますよね。そこで投げやりにならず土台を作った人であれば、海外で働く人に負けない、仕事をする上での基本的なスキルを身に着けることができると思うんです。だから海外で働く際にも重宝されると思います」

新たな目標は「永住権取得」と「ビジネス」
カナダに渡ってからは山あり谷あり、涙ありの毎日だったという櫻井さん。現在はフルタイムで仕事を続け、移民の申請もしながら、さらにはビジネスも計画中だ。
「永住権取得も、数年カナダに滞在して、やりたいと思ったことの1つなので、まだ今も目標をクリアするために奮闘しています。それから、サイドビジネスとして着物レンタルを始めたんです。将来的には、自分でビジネスを立ち上げたいなと思っています」

「挑戦」という言葉を胸に、やりたいことを紙に書いて目標をきちんと明確にし、1つずつクリアしていくこと。それが櫻井さん流の「夢をかなえる」秘訣だそうだ。 (OFFICE-SANGA 平岡舞子)
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