米ボストンのブリガム・アンド・ウィメンズ病院は、MRI(磁気共鳴画像装置)によって遠隔操作できるカプセル型内視鏡を開発したと発表した。
同病院の波多信彦・准教授らが開発したカプセル型内視鏡は、実用化の段階では患者が錠剤のように飲み込むだけで、消化管内を移動し撮影した映像を無線で送ることができるよう設計されている。波多氏らは、MRIの磁気を利用した操作で、水槽内をカプセル型内視鏡が動き回ることを確かめた。「目標は、リアルタイムで映像が送れ、患者に苦痛や危険を与えない一回の手順で医師が診断できるカプセルを開発すること。将来は消化管に薬を運んだり、がんなどを治療するレーザー手術などにこの技術が利用できるようにしたい」と波多氏は話している。
カプセル型内視鏡は、医師チームが乗った探査機を丸ごと縮小し、人体内に入って脳の治療を行うSF映画に着想を得たといわれる。世界中で研究開発が進み、既に実用化されたものもあるが、医師が思ったところにカプセルを移動させるのが難しいという弱点を持つ。日本でも大阪医科大学、龍谷大学の研究チームが、磁気を利用した操作によって消化管内の意図した場所に移動できるカプセル型内視鏡の開発を進めており、人体に入れて実際に動くことを実験で確かめる段階まできている。
※この記事は サイエンスポータル で配信された記事の転載です。
National Geographic News
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