TBS開局60周年記念の集大成として日曜22時から放送されている木村拓哉主演のドラマ「南極大陸」。この作品は、1983年に公開された高倉健主演の映画「南極物語」と同じ史実を題材としているため、リメイク作品と勘違いされることが多いのだが、実はまったく別物、オリジナルドラマなのである。
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よく考えてみれば、映画を手がけたのはフジテレビなのだから、「南極大陸」が「南極物語」のリメイク版だったら、フジテレビ系列の放映でしょう、というもっともな結論に達するのだが、字面は似ているし、題材は同じだし、やっぱり勘違いしやすいことこの上ない。それが原因なのかどうかは分からないが、なんと、2001年に発売されたDVDソフト「南極物語」が売れているそうなのだ。そこで、その話は事実なのか、販売元のポニーキャニオンに尋ねてみた。
「確かに、『南極物語』のバックオーダーはかなりきています。具体的な数字は明かせませんが、新作や話題作が毎月リリースされるなか、2001年に発売した作品のバックオーダーが突出しているという、とにかくすごいことになっています」。
では、なぜここに来て「南極物語」が売れたと? 「この『南極物語』ですが、2010年はまったく動いていなかったんです。それが今になって売れている。特別なプロモーションをしたわけでもないのに、ですよ。これはもう、『南極大陸』の影響以外は考えられません。ただ、ドラマのオリジナル版だと勘違いして買ったのではなく、ドラマを見て、高倉健と渡瀬恒彦の『南極物語』を見たくなった。もしくは、同作のDVDにはタロとジロや、南極越冬隊の映像などが、映像特典として豊富に入っており、そういったものを見たくなったからではないでしょうか。正直、こういった動きをした作品はこれまでになかったので、今回は本当に特殊な形だと捉えています」。
棚ぼたと言ったら失礼かもしれないが、発売元にしたら、うれしい悲鳴には違いないはずだ。
だったら、ほかにも“棚ぼた”はあるのか。「南極料理人」や「南極日誌」、ハリウッド版「南極物語」等、探してみると、南極ネタの作品は多いのである。だが、高倉健版「南極物語」のような動きをしている作品はなかった。ということは、同じ史実を題材としていることが大きいのだろう。
そして、付け加えておきたいのが、「南極大陸」はキムタクネタや視聴率ネタなど、いろんな面で話題となっている点。これが無難なキャストで視聴率も普通と、ネタとして取り上げられもしなかったら、「南極物語」も注目を集めなかったはずだ。そう考えると、「南極大陸」はいろんな意味ですごいドラマなのだ。
「南極物語」発売日:2001年11月21日、発売元:フジテレビ/学研、販売元:ポニーキャニオン、価格:5,040円(税込)
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「南極物語」発売日:2001年11月21日、発売元:フジテレビ/学研、販売元:ポニーキャニオン、価格:5,040円(税込)
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