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【オトナ女子映画部】35歳独女vs46歳バツイチ男『恋のためらい』

『独りになるのが恐い・・・
独りになれないことも恐い・・・』

恋人いない暦3年。男運なし。元カレは親友と駆け落ち。男不信。VCRを買って恋愛は映画の中だけですると決めたフランキー(ミシェル・ファイファー)35歳。独身。ウェイトレス。
そんなフランキーの前に現れた新しいコック、ジョニー(アル・パチーノ)。バツイチ、子持ち。くだらない罪で前科あり。まっすぐで、一途で、うっとうしい位情熱的な46歳。フランキーに一目惚れ。

20代に観ていたら、絶対に感情移入出来なかった1本(笑)。
こんなに押されまくったら、重すぎて完全に引きます。受け止められません!でも35歳vs46歳だから成立する話。要は必死なんです、二人とも。

過去に本気で恋愛して、傷つき過ぎて、疲れてしまった35歳のフランキーが、ジョニーに惹かれながらも、そう簡単には心を開けないのも、男を信じられないのも、でもその反面、こんな風に想ってくれる人はもう2度と現れないかもしれない…と気持ちが揺れる想いも、分かり過ぎる程、分かる。

一方46歳のジョニーも、結婚に失敗して、バカなことで捕まって、全てを失ったからこそ、こんな風に想える誰かに出会えた“奇跡”をそんな簡単には諦められない。

『君を愛してる。君を見る度に心臓が止まりそうになる。』

46歳になっても(いや、46歳だからこそ言えるのか?(笑))、こんな風に恥ずかしげもなくまっすぐ告白するジョニーの姿を、ちょっと鬱陶しいな…と思いつつも、いやいや嬉しいに決まってるわ、35歳独女ですもの!と素直に感情移入してみる(笑)。

『そんな目で見ないで・・・』

ジョニーに押されに押されて、自分の感情を抑え切れなくなったフランキーのこの一言。あぁ~35歳でもこんな風にドキドキできるのね!(笑)。二人がいい大人だからこそ、逆にドキッとさせられる大好きなシーン。

中年恋愛でありながら、“ロマンティック”なシーンが意外にも多く、観ていて一瞬恥ずかしくなるのだけれど、46歳のジョニーの言動に“リアリティ”があるからこそ、素直にキュンと出来るのかもしれない。
特に心に残っているのは、フランキーが元カレに暴力を振るわれて妊娠出来ない体になったことを告白したあと、ジョニーが言うこのセリフ。

『君の不幸を妨げるだけの力はないけど、そういう時、これからは僕が隣にいるよ』

ここで「僕が君を守る!」的な安っぽいことを言わずに、現実的で安心できる一言を言ってくれるところが信頼できるのだ。さすが“46歳”。

美しい、夢のようなラブストーリーとはちょっと違うけれど、失敗して、傷ついて、中年の危機に立った二人だからこそ、逆にピュアで、こんな人がいたらステキだなぁと、30代独女に良い意味で刺激をくれる一本!(安部沙織)

独女通信 01月03日14時30分

「【オトナ女子映画部】35歳独女vs46歳バツイチ男『恋のためらい』」記事詳細はコチラ


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