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遺体捜索活動する潜水士「人助けするはずが遺体探し」の悩み

 東日本大震災から1年が経った今も、被災地では遺体の捜索活動が続いている。それは、「不明者を見つけたい」という強い思いからだ。だがその一方で、生存がもはや絶望的である現状において捜索を続けることに議論があるのもまた事実である。

 警察による遺体の捜索活動では、昨年8月末までに約1万5690の遺体を発見・収容した(岩手、宮城、福島の3県)。しかし、その後の7か月間に収容できた遺体は約90体。時期とともに人員・規模は縮小されてはいるものの、捜索活動は継続されている。岩手県の沿岸部で、海中の遺体を捜索する海上保安庁の潜水士はこう語る。

「“生存者を助けるために潜水士になったのに、ご遺体を捜すのは辛い”という思いは否定できない。でも、亡骸と対面したご家族には、悲しさの中でも嬉し涙を流される方もいる。それも誰かの命を助けたことになると思っている」

※週刊ポスト2012年4月13日号


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