「八日目の蝉」が最多10部門を受賞、女優賞は井上真央＆永作博美がW受賞

2日、グランドプリンスホテル新高輪にて行われた「第35回日本アカデミー賞」授賞式。「八日目の蝉」が第35回日本アカデミー賞で、最優秀作品賞、最優秀主演女優賞（井上真央）、最優秀助演女優賞（永作博美）のW受賞、最優秀監督賞など最多10部門を受賞した。

【関連写真】AKB前田敦子「まだまだスタートしたばかりの女優業」 日本アカデミー賞授賞式に出席

直木賞作家・角田光代の同名小説を映画化した「八日目の蝉」は、不倫相手の子供を誘拐した女・希和子の逃亡劇と、誘拐された恵理菜のその後を描いたヒューマン・サスペンスドラマ。

最優秀主演女優賞に輝いた井上は「何度、成島監督から逃げたいと思ったことか…。逃げないでよかったです」と撮影当時を振り返り、「自分のひとつの願いを叶えてくれた全ての人に感謝します」と謝辞を述べた。最優秀助演女優賞を受賞した永作は「感無量って感じです。役者として掘り下げられる部分がまだまだあるんだなと可能性が広がりました」と語った。

そして最優秀監督を受賞した成島出監督は、当初「映画のタイミングにどうだろうと不安の中での公開でした」と3月11日から1ヵ月しか経ってない時期の公開に不安を持ったという。しかし「被災地の方に、この映画を見てがんばろうと思いましたとコメントをいただき、どんな賞よりもその一言がうれしくて…。こんな風に映画が役に立つこともあるんだと、改めてこの映画が撮れてよかったと思います」と映画の持つ力を再認識したという。

［2012年（第35回）日本アカデミー賞 最優秀賞ほか一覧］

・最優秀作品賞
「八日目の蝉」

・最優秀監督賞
成島出「八日目の蝉」

・最優秀脚本賞
奥寺佐渡子「八日目の蝉」

・最優秀主演男優賞
原田芳雄「大鹿村騒動記」

・最優秀主演女優賞
井上真央「八日目の蝉」

・最優秀助演男優賞
でんでん「冷たい熱帯魚」

・最優秀助演女優賞
永作博美「八日目の蝉」

・最優秀音楽賞
安川午朗「八日目の蝉」

・最優秀撮影賞
藤澤順一「八日目の蝉」

・最優秀照明賞
金沢正夫「八日目の蝉」

・最優秀美術賞
西岡善信／原田哲男「最後の忠臣蔵」

・最優秀録音賞
藤本賢一「八日目の蝉」

・最優秀編集賞
三條知生「八日目の蝉」

・最優秀アニメーション作品賞
「コクリコ坂から」

・最優秀外国作品賞
「英国王のスピーチ」

・新人俳優賞
熊田聖亜、桜庭ななみ、渡邊このみ、上地雄輔、高良健吾、野見隆明、長谷川博巳

・話題賞（作品部門）
「モテキ」

・話題賞（俳優部門）
前田敦子「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」


■関連記事
故・原田芳雄さんが最優秀主演男優授賞、日本アカデミー賞授賞式
日米の“アカデミー賞”で作品賞！ 日本アカデミー賞の最優秀外国語賞は「英国王のスピーチ」
AKB前田敦子「まだまだスタートしたばかりの女優業」 日本アカデミー賞授賞式に出席
1月クールドラマの意外な共通点は“お節介すぎる女性・うっとうしい女性”が多い？