祖母や祖父から、また町の人から聞いた昔話。全国的には知られていないような話でも、各地に伝わる伝説は数多く存在します。
自分の生まれ故郷で、また現在住んでいる場所で伝え聞いた話について、アンケート調査を実施して皆さんに伺いました。
調査期間:2011/12/09~2011/12/14
アンケート対象:マイナビニュース会員
有効回答数 833件(ウェブログイン式)
■決して追いこされてはいけないサイクリングロード
まずは北海道からの言い伝えです。
「神居古潭(カムイコタン)のサイクリングロードは、夜中になると上半身だけの妖怪が腕を使って走っている。決して追い越されてはいけない」(30歳/女性)
コワイですよね。さらに、
「実際にサイクリングに行って夜になっても帰ってこない兄を本気で心配したことがある。帰ってきたとき、心から安心した」(同上女性)
とか。妖怪なんておとぎ話じゃないの?と思いつつ、実際に家族が帰ってこないと心配になります。
お次は秋田から。
「辰子伝説があります。辰子という名の娘が泉の水を飲み、龍になった。そして田沢湖に身を沈め、そこの主として暮らすようになった」(23歳/女性)
秋田に限らず、水のある場所には伝説が多いのか、
滋賀県の琵琶湖でも、
「琵琶湖の西と東をつなぐ橋の一つ、唐橋(からはし)に巨大むかでが居座っていた。きれいな娘から『あのむかでを退治してほしい』と言われた俵藤太(たわらとうた)が矢でむかでを射抜くと死んでしまった。その娘の正体は、琵琶湖に住む青蛇だった」(29歳/女性)
という伝説が寄せられました。
岩手県遠野市土淵(つちぶち)地区からは「カッパ」のお話。
「いたずらをするカッパが馬の足を引いて川に引きずり込んだところ、馬の飼い主に怒られて二度といたずらをしなくなった」(22歳/男性)
昔、村の語り部から聞いたそうで、
「カッパ淵という観光名所があり、たまにカッパのエサであるきゅうりが川に浮かんでいる」(同上男性)と。
■蛇神様が来るのを待っていた
新潟からは、
「祖母から聞いた話ですが、祖父母の家の近くの池には蛇の神様が住んでいて、梅雨どきになると人間に幸せをくれる」(24歳/女性)
というすてきな伝説が届きました。
この伝説を信じて、
「小さいころ、ずーっと蛇神様が来るのを待っていました。雨が降ってもそこに立って待っていたので、親からは怒られました」(同上女性)
と。
蛇神様、会いたいですね。
続いて岐阜県「名無木(ななしぎ)」に関する話。
「取り立ての厳しい名主に対して立ち上がった農民の一人が処刑された。哀れに思った農民たちが遺体を埋めると、そこから誰も名前を知らない木が生えてきた」(24歳/女性)
とのことで、
「小学校の授業で習い、実際に木を見に行った」(同上女性)
のだそう。夢のある授業ですね。
大阪府和泉市桑原町の言い伝えでは、
「昔、地元に雷が鳴ると、落ちないように『くわばらくわばら』と言う」(29歳/女性)
「学校の劇や本で習った」(同上女性)と言いますが、子どものころ、菅原道真の伝説に由来する「くわばらくわばら」を習った(菅原道真の領地だった「桑原」という地名が由来しており、ここは道真様の領地なので雷は落とさないでというところから)人も多いのではないでしょうか。
香川県丸亀市からは、とうふ屋のお話が届きました。
「大昔、お城の石垣を作っていたときのこと。そこでとうふを売っていたとうふ屋さんをだまして石垣に入れてしまったため、夜中になると『とうふ~とうふ~とうふはいらんかね~』と聞こえてくるらしい」(28歳/女性)
夜はお城には近づけないですね……。
福岡県筑後(ちくご)地方からは、
「昔、一人の僧侶が筑後川を渡る際、渡し舟の船頭に払うお金がなかったので、近くに生えていたヨシの葉を取り、それを川に浮かべたところ、たちまち魚に変わった。この僧侶はのちの弘法大師(空海)であった」(37歳/男性)
というお話。
最後は沖縄の「真玉橋(まだんばし)の七光り」という伝説。
「頭をお団子にし、かんざしが七光りする女性を埋めると、絶対橋が崩れることはないとの伝説。それを語った本人が七光りするかんざしをした女性だったとの話」(31歳/女性)。
さらに、
「おばあちゃんと母親から聞いた。沖縄県の那覇市と豊見城(とみぐすく)市を結ぶ橋で、橋を改築する際に、昔の橋がそのままの形で出てきており、遺構が豊見城市指定有形文化財になっている。この橋から伝説が広まったのではないか」(同上女性)
とのことです。
日本各地の知られざる伝説、いかがでしたか? 旅をするときに、このようなその土地に根付く昔話を追っていけば、ガイドブックに載っていないような発見がある旅になるかもしれません。
(蘭 景×ユンブル)
【関連リンク】
【コラム】日本全国おもしろマラソン、大会ラインナップ
【コラム】フランス人が絶賛する 日本人のココがすごい!
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自分の生まれ故郷で、また現在住んでいる場所で伝え聞いた話について、アンケート調査を実施して皆さんに伺いました。
調査期間:2011/12/09~2011/12/14
アンケート対象:マイナビニュース会員
有効回答数 833件(ウェブログイン式)
■決して追いこされてはいけないサイクリングロード
まずは北海道からの言い伝えです。
「神居古潭(カムイコタン)のサイクリングロードは、夜中になると上半身だけの妖怪が腕を使って走っている。決して追い越されてはいけない」(30歳/女性)
コワイですよね。さらに、
「実際にサイクリングに行って夜になっても帰ってこない兄を本気で心配したことがある。帰ってきたとき、心から安心した」(同上女性)
とか。妖怪なんておとぎ話じゃないの?と思いつつ、実際に家族が帰ってこないと心配になります。
お次は秋田から。
「辰子伝説があります。辰子という名の娘が泉の水を飲み、龍になった。そして田沢湖に身を沈め、そこの主として暮らすようになった」(23歳/女性)
秋田に限らず、水のある場所には伝説が多いのか、
滋賀県の琵琶湖でも、
「琵琶湖の西と東をつなぐ橋の一つ、唐橋(からはし)に巨大むかでが居座っていた。きれいな娘から『あのむかでを退治してほしい』と言われた俵藤太(たわらとうた)が矢でむかでを射抜くと死んでしまった。その娘の正体は、琵琶湖に住む青蛇だった」(29歳/女性)
という伝説が寄せられました。
岩手県遠野市土淵(つちぶち)地区からは「カッパ」のお話。
「いたずらをするカッパが馬の足を引いて川に引きずり込んだところ、馬の飼い主に怒られて二度といたずらをしなくなった」(22歳/男性)
昔、村の語り部から聞いたそうで、
「カッパ淵という観光名所があり、たまにカッパのエサであるきゅうりが川に浮かんでいる」(同上男性)と。
■蛇神様が来るのを待っていた
新潟からは、
「祖母から聞いた話ですが、祖父母の家の近くの池には蛇の神様が住んでいて、梅雨どきになると人間に幸せをくれる」(24歳/女性)
というすてきな伝説が届きました。
この伝説を信じて、
「小さいころ、ずーっと蛇神様が来るのを待っていました。雨が降ってもそこに立って待っていたので、親からは怒られました」(同上女性)
と。
蛇神様、会いたいですね。
続いて岐阜県「名無木(ななしぎ)」に関する話。
「取り立ての厳しい名主に対して立ち上がった農民の一人が処刑された。哀れに思った農民たちが遺体を埋めると、そこから誰も名前を知らない木が生えてきた」(24歳/女性)
とのことで、
「小学校の授業で習い、実際に木を見に行った」(同上女性)
のだそう。夢のある授業ですね。
大阪府和泉市桑原町の言い伝えでは、
「昔、地元に雷が鳴ると、落ちないように『くわばらくわばら』と言う」(29歳/女性)
「学校の劇や本で習った」(同上女性)と言いますが、子どものころ、菅原道真の伝説に由来する「くわばらくわばら」を習った(菅原道真の領地だった「桑原」という地名が由来しており、ここは道真様の領地なので雷は落とさないでというところから)人も多いのではないでしょうか。
香川県丸亀市からは、とうふ屋のお話が届きました。
「大昔、お城の石垣を作っていたときのこと。そこでとうふを売っていたとうふ屋さんをだまして石垣に入れてしまったため、夜中になると『とうふ~とうふ~とうふはいらんかね~』と聞こえてくるらしい」(28歳/女性)
夜はお城には近づけないですね……。
福岡県筑後(ちくご)地方からは、
「昔、一人の僧侶が筑後川を渡る際、渡し舟の船頭に払うお金がなかったので、近くに生えていたヨシの葉を取り、それを川に浮かべたところ、たちまち魚に変わった。この僧侶はのちの弘法大師(空海)であった」(37歳/男性)
というお話。
最後は沖縄の「真玉橋(まだんばし)の七光り」という伝説。
「頭をお団子にし、かんざしが七光りする女性を埋めると、絶対橋が崩れることはないとの伝説。それを語った本人が七光りするかんざしをした女性だったとの話」(31歳/女性)。
さらに、
「おばあちゃんと母親から聞いた。沖縄県の那覇市と豊見城(とみぐすく)市を結ぶ橋で、橋を改築する際に、昔の橋がそのままの形で出てきており、遺構が豊見城市指定有形文化財になっている。この橋から伝説が広まったのではないか」(同上女性)
とのことです。
日本各地の知られざる伝説、いかがでしたか? 旅をするときに、このようなその土地に根付く昔話を追っていけば、ガイドブックに載っていないような発見がある旅になるかもしれません。
(蘭 景×ユンブル)
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